食物の味で身体の機能を調節を!
ご挨拶
今年の猛暑でかなり夏バテ気味という方もいらっしゃるのではないでしょうか?処暑(8月下旬)を過ぎたころから、いくぶん涼しくなりました。みなさまはいかがお過ごしでいらっしゃいますか?
9月といえば中秋の名月。今年は9月25日です。旧暦の八月十五日秋の澄んだ空に昇る満月を「中秋の名月」と呼んで鑑賞する風習がありました。しかし、今年の満月は9月27日で2日もタイムラグがあります。あくまでも旧暦八月十五日を「中秋の名月」とするようですね。
さて、今回は「彼岸」のお話です。彼岸は春分の日と秋分の日の前3日と後3日の間の7日間(春・秋分も含み)。この彼岸は、仏教行事であるのですが、日本独特の行事で他の仏教国には無いものだそうです。ちなみに、「彼岸」とだけ言った場合、これは春の彼岸を指します。秋の彼岸は「秋彼岸」または「後の彼岸」と言うのが本当なのだとか?
ぼた餅とおはぎ
ぼた餅は「牡丹餅」、おはぎは「御萩」。牡丹の花は春に咲きますので、春は牡丹餅といい、萩の花の咲く秋は御萩餅(あるいは、萩の餅)と言います。さらに花のイメージとして、ぼた餅はこしあんで、おはぎは粒あんで作るのだそうです。また「おはぎ」は、宮中でお重に入れられ「はぎもち」と言われていたので女官の人達の女房言葉で「おはぎ」になったということです。
暑さ寒さも彼岸まで、彼岸の頃は一年で一番過ごしやすい時期、体調にはくれぐれもお気をつけてお過ごしください。
秋の養生
東洋医学の概念では、気候風土と病気には密接な関係があります。秋は東洋医学で言うところの「燥」の季節に当たります。気象条件の中でも乾燥(燥邪)によって引き起こされる病気が多いとされています。例えば、喉や鼻、気管支などの呼吸器系の病気です。健康な人の肺は「陰液」といって血液や体液によって潤されて、外からの病気の侵入を防ぐ働きをしています。しかし、乾燥した気候によって肺の陰液が不足してくると、から咳、喉の乾き、声のかすれ、ほてり、皮膚の乾燥といった症状が現れます。
こういう場合は肺を潤し、喉や気管支の炎症を抑えるツボをとります。食養生としては、喉、気管支、肺などの呼吸器を潤し、咳を止める効果を持つ「梨」や「ゆり根」「レンコン」などを積極的に摂るのがいいでしょう。秋に実りを向かえる梨はまさに理にかなった食材なんですね。
★秋の薬膳デザート★
梨の薬膳シロップ煮
1.梨2個は皮を剥いて芯を取り、八等分する。しょうが2かけは薄切り。
2.鍋に1を入れ、かぶるくらいの水に浸し、弱火10分で煮る。
3.2にグラニュー糖(40g)と松の実(大2)を加え、さらに梨が透き通るまで煮る。
4.片栗粉(大1)に大さじ1の水を加えて溶き3に加えてとろみをつける。
5.梨を器に盛り、煮汁と松の実をかけシナモンをふってできあがり!
食物の味で身体の機能を調節しましょう!
「何をどのように食べればいいですか?」とよく聞かれます。東洋医学では食べ物の味を5つに分類し、
バランスよく摂ることによって健康を保つと考えられています。ここではその分類について簡単にまとめてみました。それぞれの体質によって組み合わせてみるのはいかがでしょうか?
【酸味】肝臓、胆のう、目、筋肉、神経に良いと言われています。特に寝汗、下痢、頻尿に有効だそうです。ただし、摂りすぎると発汗や排泄機能が妨げられ、神経や筋肉に緊張をもたらし、胃の粘膜を刺激し、胃壁にダメージを与えてしまいます。
【苦味】小腸の吸収作用や血液の循環に良いと言われています。体内の余分な湿気を除き、のぼせ、傷の回復、炎症なのにも有効だそうです。摂りすぎは皮膚や粘膜を乾燥さえ過ぎてしまうので、要注意!
【甘味】全身を滋養強壮し、緊張を緩め、痛みを取るのに役立つそうです。消化機能が弱っているときにはお奨めの味覚です。ただし、摂りすぎると全身がだるく、肥満し、骨の形成やや育毛の妨げになるそうです。
【辛味】身体を温め、エネルギーや血液のめぐりを良くして、特に肺、大腸、気管、皮膚に効果があるようです。例えば風邪の初期にねぎ、しょうが、大根、にらなどを使った料理で発汗させ風邪を早く退治します。しかし、摂りすぎは目の乾燥、筋肉疲労になりやすいので気をつけましょう!
【鹹(塩)味】腎臓、膀胱、生殖器の働きをよくして、育毛、骨の形成にも役立つそうです。しかし、摂り過ぎると血液が粘り、老化や生活習慣病の引き金になりやすいので要注意!
2007.9.18 養精鍼灸院 鍼灸師 小澤 佳子