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タイマッサージの歴史

タイマッサージの起源は、今から2500年前にさかのぼります。
タイ医学の歴史上の創始者は、シバコ(シバコ・コマラパ/ジバカ・クーマーラバッチャ/耆婆/Shivaga Komarpaj)というインドから来た医師ということになっています。
彼はブッダと交流を持っていた人物で「医学の祖」と言われています。
タイマッサージの技術を霊感によって導き出しただけでなく、ハーブやミネラルに備わっている癒しの力も発見しました。

二人で行なうヨーガ

タイマッサージは、別名「二人で行なうヨーガ」 という異名を持ち、クライアントだけでなく、施術者本人の健康にも効果があるのが特徴です。
ひとつは、アクロバティックなストレッチに秘密があります。
マット一枚で行なうタイマッサージでは、施術者がいろいろな姿勢をとりながら施術を行なうことで施術者自身への負担が最小限に抑えられます。
また、施術中にも、施術者本人がストレッチをしながら行なったり、自分自身のツボの位置にクライアントの身体の部位を押し当てたりすることで、実は施術者本人の健康にもつながるのです。 
もうひとつは、瞑想法を伴った呼吸法によります。
深い呼吸で新しい酸素を取り入れながら、軽い運動をこなしているわけです。
つまり、タイマッサージは、受ける側だけでなく、それを行なう側の健康にも良い素晴らしい施術法なのです。
他の代替医療に従事していたプロの施術者がタイマッサージに転向してくるのは、こうした意味合いが大きいのかもしれません。

足の筋肉のヒミツ

足のマッサージのポイントが足の筋肉のポイントと一致していることもわかりました。
足の筋肉の中でも大腿四頭筋と呼ばれる太ももの前面にある大きな筋肉を特にマッサージしたのです。
それでは足の筋肉には、どんな秘密があるのでしょうか?
人間には自律神経という神経が全身に網の目のように張り巡らされているのです。
この自律神経というのは内臓や血液、ホルモン、免疫をつかさどっている神経で、自分の意志ではコントロール不可能なのです。手足の筋肉などは自分の意志によるものですが、これをコントロールするのは他の神経系です。身体が弱っていると、この自律神経の動きも緩慢になります。
自律神経が正常に機能しないとどうなるのでしょう?
まず内臓ですが、何かを食べても胃腸が正常に動かないとしましょう。そうすると食物の栄養も吸収されなくなってしまいます。胃腸もさらに悪化するという悪循環に陥ります。
次にホルモンですが、たとえば女性ホルモンのバランスが崩れると生理不順を招いてしまいます。そして、免疫力が低下すると風邪をひきやすくなってしまいます。
このように自律神経は肉体にとって非常に大切な役割を担っているわけです。先ほどの実験では、足のマッサージによって自律神経が正常化されたと解釈できるわけです。

タイマッサージの4つのエレメント

タイ伝統医学では、自然界のすべての物質は『土』 『水』 『風』、そして 『火』 の4つのエレメントから構成されていると考えられています。
特にタイマッサージに重要だと言われるのは 『風』 のエレメントです。『風』 のエレメントは、呼吸の動き・血流・消化器の働き等、体の中のさまざまな流れをつかさどるものです。
体内にこの風が激しく吹いたり、滞ったりすることがさまざまの病気の症状となって体に現れると考えられています。

タイの伝統マッサージが足にこだわるわけ!

足のマッサージと肩のマッサージを同じ時間で、どれだけ肉体に変化が生じたのかを医療機器で計測して比較するという実験。
被験者は前の晩に徹夜をして疲れています。
血行が悪くなっているために血圧が通常よりも高くなっていて、皮膚の表面温度が下がっている状態です。まずヌアボーラン手法により、足(足裏~脚の付け根部分)のマッサージを30分間行いました。
すると足だけではなく、上半身全体の温度の上昇が見られました。
また施術後には血圧が正常値にまで下がっていました。
次に肩のマッサージを行いましたが、肩の温度がわずかに上昇しただけで大きな変化はみられませんでした。
つまり、ヌアボーランに多く登場する足のマッサージは、その部分の筋肉をもみほぐすだけでなく、全身の他の部分にも、良い効果をもたらすことが、科学的に立証されたわけです。

足は脳のスイッチ!?

では、足の大きな筋肉をマッサージすることで、自律神経がコントロールできるのでしょうか?
足の大きな筋肉には、自律神経が脳にある自律神経の中枢に働きかけるための特殊なスイッチがいくつもあるのです。
特に足には腕の3倍ものスイッチが、何種類も存在しているのです。
実験ではマッサージがスイッチに刺激を与え、それが信号となって脳に送られたというわけです。
足は脳のスイッチだったのです。
これがタイの伝統マッサージ・ヌアボーランが足にこだわる理由だったのです。
このスイッチを入れるためには、あくまでも「適度な刺激」がポイントになります。強すぎても弱すぎてもいけません。適度な刺激というのは、いわゆる「いたきもちいい」刺激なのです。